No.383

4月 卯月


 これから、どんどん緑が輝く季節。
 と思うと、なんだか嬉しくなります。

 でも、三月末には、東京では雪の翌日が夏日。
 日中27度の次の日が、なんと又10度。
 と、こんな風に、まるで砂漠みたいな環境になってきて、「春がナイ」感じで、
急激な気候変動は、地球がこわれてきているのでは、と怖い最近でもあります。

 怖いと云えば、
 最近の食品の値上がりのすごさ… 
 このところ、大好きなスナップエンドウも、、見ているだけ。
 長ネギが我家の食卓から姿を消して久しくなりました。
 ミニトマトなんて、まさに一粒一粒が宝石ですね。

 とグチを云っているところに、友人からダンボールで野菜のプレゼント。
 嬉しかった! それも、私の独り住いを考えて、チョコチョコ少しづつ色々な種類を、
の心遣いに、「まるで、実家からみたいだ」と幸せでした。
 考えてみれば、此処は渋谷のド真中。
 地価も物価も一番高い。
 おまけにビルも超高い高い、毎日ビル風に吹きとばされています。

 …… あ、なんだか、グチばかり、ですね、 すみません。




 でも、ついでにもう一つ。
 四月と云えば、この13日に大阪・関西万博が開幕。
 なんだかモヤモヤ感満載の風評の中での開幕ですが。
 先日、私は正直云って、ぶっとびました。

 なにコレ?!
 万博の公式キャラクター「ミャクミャク」のことです。
 ご覧になったことありますか。

 その「ミャクミャク」(意味不明)なる気持悪い巨大モニュメントが、大阪市役所前の
入口に寝そべっている写真を、新聞で見て、絶句。
 出てくる感想は「気持悪い…」だけ。
 街行く人々の思いは新聞によれば、
 「考えられへん。大腸みたいでやめてほしいわ」と出ていました。
 全く、同館。センスのかけらも私には感じられません。
 今後、厭と云うほど目につくはずです、あなたはどう感じられることでしょうか。


 見ていると、腸捻転を起こしそうなこの作品。
 多分、万博自体に、明確な目的、中心に一気通貫するものが無いところ(ではないか)
から生まれる産物なのかと感じました。が、
 本当にこれ、何を意味しているのだろう……?




 先日、定期預金が満期になりました。
 僅かですが、今後の生活を支えてくれる、大切な預金。
 でも、
 たった今、このお金に手をつけなくても、しばらくはやって行けそう、もう少しだけ。
定期を続けよう。

 それでは、何年間の定期にする?
 五年? …… うーん、五年だと私は92才が満期。
 92までいきているかな …… Aさんは93で亡くなっている、Bさんは92、……
 私のまわりは、90代前半で他界の方が多い。
 だから、と云うわけではないけど、じゃあ、二年定期ぐらいがいいとこかな。の自問自答。

 と、そう、歳をとる、とはこう云うことなのですね。
 定期の満期と、己のいざと云う時とを、重ねて考えてしまいます。
八十八にして、はじめて味わう現実と云ったらいいでしょうか。


 それから、もう一つ。
 利息は、もう雀の涙ほどとは云え、エッと思うほど違うのですね。
 銀行によって、多少の差ありは知っていましたが、
最近流行りのウェブ銀行(通帳)だと、ケタが違ってくるほど高いことをはじめて知りました。
 もともと数字オンチの私ではありますが、1.1 と 0..2 や 0.3 の違いくらいは分かります。
 1.1 の方が良いに決まってる。

 でも、悩んだ末に、利息の低い普通銀行に決めました。
 これまで通り、通帳を握りしめ、対面で処理できる、その安心感を買った、と云うわけです。
 ただでさえ分けが分からない、苦手のパソコン相手に、お金の始末をつけるなんて、
大きな不安を抱えるだけだと、悩んだ末に決めました。
 これは、単に私が高齢だから、と云う理由よりも、
 たっぷりと昭和の時代を生きてきたアナログ人間ならではの身の処し方だと、
改めて己を見つめてもいるわけです。

 今のデジタル社会で育ってきた人達が高齢になった頃には、そもそも通帳なんて
無くなっているかもしれませんものね(笑)
 世の中、超スピードで、すっとぶ勢いで、変わっているのですね。




    チリン チリン もしもしもし
    チリン チリン もしもしもし
      「お話し中 お話し中」
    お話し中と云うことはない
    もう一度 よく見て下さいな
    下谷の830番
      「ありました お話し下さい!」

 この歌、知っている人、いるかなァ……
 幼い頃、覚えた、家電話が普及しはじめた頃の歌らしく、
「お話し中」と云っているのは、電話交換台のセリフです。
 私は、どうも数字オンチでですが、こうした歌に関しては妙に記憶がしっかりしていて、
メロディーもしっかり覚えています。

 と、同時に、当時めずらしかった黒い家電話が、うちの中のどこに置いてあったかも
よーく記憶しています。
 又、高校時代は寄宿舎でしたが、一階ロビーのつき当たりに黒電話が一台設置されていて
先生の許可をもらい、小銭にぎりしめて掛けたのが昭和30年はじめ。

 それ以来、現在まで、
 まァもう、通信コミュニケーションの急激な進歩は、皆さまもご存じの通り。

 因みに私は、スマホは使っていません。
 二つ折りケータイと、パソコンを少々、これは使わないと全く仕事にならないからです。
 なんだか、これって、預金通帳をにぎりしめていないと安心できない世代の、当然の姿かと
つくづく感じている今日此の頃なのです。



 他者と、どうコミュニケーションをとるか、は、私たち人間の永遠のテーマ。
 進化に進化を重ね、やれ AI だなんだと、どのような形になろうとも、
決して人の心の交流を失ってはならない、と、
なんだか踏んばる姿勢で暮らしている、2025年春4月でもあります。

 まずは、皆さまのご健康を祈ります。  お元気で!

                     

                             2025年 4月
                              今井登茂子
                                    
                                                       
                      
 
   次回は6月に更新致しますm(__)m
                                       
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