No.336


2020年 9月 長月

 お久しぶりです。こんにちは。
 お元気ですか!

 自粛生活って、行動が制限されるためか、季節感のメリハリが消えてしまい、7月も
8月も全く暑いダラーっとした一本の帯のように感じます。
 でも、その毎日は、めまぐるしく世界中の情報が入ってきて、「また三百人越え?」
「うわァ 学校でクラスター……」などと、心の収まることがありません。
 ドキドキ、ハラハラのしっ放し。

 おまけに、息苦しいほどの熱暑。
 たいしたことしてないのに、疲れてしまい。
 ……と云うことで、8月の季節のたよりを 勝手ながら、休ませて頂きました。
 病気じゃないか、と 気を遣って頂き、申しわけありませんでした。
 そして、ありがとうございます。




 今朝は5時に起き、少し気温の低いうちにと、庭に出て、多少、草花の世話と水をたっぷ
りやりました。
 パサパサになった葉を、一日中家の中からガラス越しにみているのは辛かったので、
「あァ、きょうは安心して見ていられる」と安堵。
 そしてまた、ベッドにひっくりかえって、もうひと眠り。
 朝食をとる頃は、気温もあっという間に37度を越え、めずらしくこのところ食欲はいつも
の半分。
「ま、食べたんだから、いいや……」
と、自分で自分をなぐさめたりしています。




 ソファにごろりと横になり、読み終わった一冊が、今評判の「女帝・小池百合子」(石井妙子著・文藝春秋)。
帯のキャッチコピーは、救世主か?“怪物”か?
 同じ人間とはとても思えない!の連続でした。
 途中で、気分が悪くなって閉じたものの、全444頁、1500円+税を支払った口惜しさに
再び続読。

 いったん間を置き、冷静になったせいか、最後まで読み、思いました。
 この人、なんでもいいから、自分が一番で居たい人なんだナ。
 とにかく、自分にスポットライトが当たるためなら、平気で嘘もつけるんだナ。
 スポットライトを浴びるのが一大目的、どうやら、その先や、内容はほとんど問わない、
考えてない空っぽなんだナ。
 と、それだけなのです、私の感想は。


 でも、「うーん」と、この暑っ苦しい時に、面白くもない一人の女性のことを思い出しました。
 「あァ、そうだったのか、いつも私が目立ちそうになると、前に立ちはだかってきたあの人
は、そうか、この小池百合子と同じタイプの人間だったのか」と、はじめて謎が解けたの
です。
 まわりをそらさない口先がうまいところも似ている。
 その場で、誰が権力者かを見抜く嗅覚、そして、そこにピタリとくっつくのもそっくり。

 アハハ…! と、この謎解き出来たことは、サッパリしました。
 この本の思わぬ副産物です。
 あまりにも自分とは対極に在り、笑いだすと共に、気の毒にも思う。
 だって、人間の良いところは、愛し合えることでしょう?
 相手を認め、受け止め、共感し合える優しさでしょ。
 それが無いところに、どんなに立派な道具だてを用意しても使えないし、花も咲かない、
と思うからです。




 今、頭の中は、「未来」のことで満タン。
 寝っころがってゴロゴロしていても、夕風に吹かれたくて外に出ても、新聞を読んでも、
食事をしていても、「これから」のことでいっぱい。

 と、云うと、「未来」イコール「夢」と思いがちですが、
 夢と云うよりはずっと現実的で、「せめて、こうありたい」と、踏んばっているといった方が
当たっているでしょうか。自分個人のことも、健康も、水の会のことも。


 最初は、コロナとはいったいナニモノなのか、と不安だらけの中で、とにかく、
ライフワークの「水の会」をどっちの方向に向けて行くか、と、不安と責任感のせめぎ合い
でした。
 それは、半年過ぎた今だって変わっていません。

 その中で、ごく自然に、己の年齢と、年齢に伴う体力の減少を実感として鋭く感じとる
毎日。もう本当にひしひしと。
 さらにコロナの今後。
 もしかしたら、次の感染症だって飛び出してくるかもしれない、と思うにつけ、
 明日、せめても今年末、いえ、来年夏の長崎に、自分が元気でいられる保障なんて、
どこにも、なーんにも無い。

 だから、「あァ、どうしよう、ここまで育ててきた”音楽朗読”の灯を消したくない……
きっちり今のうちに、どうにかしておかなければ」と、故・田頭優子先生が愛情を注いで
作曲して下さった数々の作品ファイルの前に立ちつくしたり、と。

 先日などは、信頼している信託銀行に駆け込んで、知的所有権について、どうしておく
べきかを質問しに行ったり。
 でも 「レアケースなので、よくわかりません」と云われ、仕方なく、エンディングノートの
書き方の冊子をもらって帰宅。
 シャワーを浴び、ミルクティーを飲んで、寝てしまったり。
 ……全く、生産性のあることなんて、なにもしてません。

 そう、今日一日で、声を出してしゃべったのは、
 クリーニングの白洋舎で
 「カードは?」
 「あ、忘れました」
 「じゃ、電話番号、下四桁を」
 「エ~と03の…」  だけ。





 と、まぁ「元気で生きてはいます。責任感もOKです。」
 けれど、生活の中から、ワクワク感が消えちゃっている、かなァ……
 多分、これが、唐突に、季節のたより(八月)を書き綴りたくなかった、モヤモヤした本音
いささか疲弊した自分の姿なのかもしれません。
 
 実は、一緒に仕事をしてきた竹之内さんが、
 「今月も、便り、休もうかなァ」と云う私に、 「(みんなが)病気だと心配するといけない
から、一言だけお書きになったら如何ですか」とすすめてくれたのです。
 本当にそうだ。と、素直に思えて、今回につながりました。

 もし、夫が生きていたら、きっと同じことを助言してくれただろう、と思いつつ。
 そして、どうでもいいと放り出さず、わざわざ開いてお読み下さったあなたに感謝しつつ、
 耳をすまして、あなたの声を聞き取りたいと思っています。
 「ありがとう! 一緒にいて下さって」
 

                                        2020年 9月 1日
                                            
                                            今井登茂子
                                                                                              



 
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  「大切なものは 目に見えない in 福島2019」
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