No.395

9月 長月


 おかげさまで、猛暑、突発的な豪雨もやり過ごし、一生懸命に水分をとって、
なんとか9月を迎えることが出来ました。

 でも、完全な運動不足で、なんだか体がしぼみ、
 おまけに本の読み過ぎか、視力も落ち、顔のシミばかりが増加中です。

 皆様のご健康を、ただただ祈っております。




 今、私はゴリラと毎日向き合っています。
 「ぼくたちは、あらそうために生きるのか?」(山極寿一文・あべ弘士絵・偕成社)と云う
ゴリラの絵本を、来年一月のニューイヤーコンサートで、「水の会」のみんなが読むことに
決めたのですが。


 あれこれ勉強してみると、
 ゴリラって、とても人間に近い特別な動物なのですね、他のサルとは大違い。


 たとえば、
 ニホンザルは、食べ物をひとり占めにするので、決して向かい合って食事することは
ありません。
 でも、ゴリラは、お互いに向き合って食べます。

 オスのゴリラ同士がケンカしそうになると、
 体の小さいメスや子供が間に入って、引き分けにさせますが、
 ニホンザルは仲間のケンカがはじまると、勝っている方に味方して終らせます。

 おまけにケンカのあとでゴリラは、傷ついたゴリラに顔を近づけて、やさしくなぐさめることも
あるそうで、なんだか、驚いてしまいます。などと……


 そう、ゴリラって、すばらしい「共感力」をもっている!
 驚きでした。

 そして、そうしたゴリラの世界に学んで、私たち人間も、一緒に過ごし、心を近づけ、
仲良くなって平和でいたい!と、思いつつ、私は、朗読の台本を作成中なのです。


 あ、それからもう一つ。
 ゴリラが合唱するって、ご存じですか?
 これは、ハミングとかシンギング、と云うのだそうですが、
 みんなで食べている時だけ、鳴くのだそうです。

 「みんな、お互いに、満足しているね、よかったね!」
みたいな、満足感のあらわれで、お互いに共感し合って、声を重ね合って楽しんでいるよう
なのです。

 これは、
 「ゴリラの森、言葉の海」(山極寿一×小川洋子 新潮文庫)に書いてありました。
 この本は、愛読書の一冊、おすすめです、面白いですよ。

                      


 本といえば、中沢新一×坂本龍一の対談「(新版)縄文聖地巡礼」が好きで
よく読み返します。
 夜中に眠れない時など、適当なページを開いては、「なるほどねェ」と、ひとりうなずいて…。


 ふだん、なにげなく使っている言葉も、はるか昔、私たちの祖先が、自然と共生してきた中から
定着したものであること。など、面白い。

 「盆おどり」などもその代表格じゃないでしょうか。
 「古くは、あの世から死者がやってきて、生きている人といっしょになって躍るお祭り」
だそうです。




 又、たった今、熟読中は、坂本龍一の「音楽は自由にする」(新潮文庫)。
  自らの言葉で綴った、本格的自伝とのことですが、
 この方の生存中にはさほどの関心も興味も持たれなかったのに、その残されたものには、
深くうなずける事が多く、手離せないでいます。


 「たった今」と云う、現在進行中の世の中のあれこれへの、この人の関心、思い、意見
などが、「本当にそうだァ、その通りだ」と共感し、納得できるからだと思っています。




 あ、外が急に、灰色のベールを被ったみたいにうす暗くなってきました。
 ザーッとくるのでしょうか、
 荒あらしい降り方が多くなりましたね、それも局所的で。
 「降るとも見えじ 春の雨♫」なんて云うやわらかい雨の歌がなつかしい。
 ラジオから、「レベル4の大雨危険注意報」と云うアナウンサーの声が聞こえてきます。




 これで、きょうの午後のウォーキングも中止かな……?
 では、最後に、このSFほんのご紹介も!
 ………
 「ウは宇宙船のウ」(レイ・ブラッドベリ・東京創元社)は、SF短編集で、この中の「霜と炎」が
強烈に心の貼りついて離れません。

 地球環境が壊れ、太陽が昇っている昼間は、人間は洞窟の中でしか暮らせない、
と云う未来の話です。
 これはもう、本当にありそうで、恐い……。




 …………アナウンサーは、まだ放送しています、
「厳重な警戒をして下さい、激しい雨のおそれがあります。気温は38度まであがります!」

 ほんとに、気が安まりませんね。
 情報をキャッチしながら、賢く暮らすしかありませんね。
 お元気でいらして下さい!


                            2026年 9月
                             今井登茂子

                           
                                       
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