No.370
1月 睦月

 
 新春のご挨拶を申し上げます。
 皆さま、どのような新年をお迎えでしょうか。

 多分、今年はどなたも、地震(元日夕刻)、日航機事故(2日夜)と続き、天災・人災・
それに戦災と、素直に「おめでとう」が云えない気分の方が、ほとんどなのではないでしょうか。

 私も、元旦のお雑煮気分もふっとびました。
 年賀状も、書きかけのまま数日経ってしまいました。




 そうした中、朗読「水の会」のリモート新年会を開催したのですが、
 今年の抱負でほぼ全員が「やれることは、今やる」と明言したのが、とても印象的でした。
 それは、迷いなく、「ごちゃごちゃ胸の中で呟いていないで、思い切って言葉にする大切
さ、そしてそれを実行していく大切さ」を実感している、と、述べたのです。
 それも、上っ面ではなく、「明日の保障なんて、どこにもない」と云う、実感そのものの声
でした。

 それぞれが、感じ、思うところの大きかった今年のお正月。
 私にとっても、一つの大きな節目の年になるかと考えつつ、今、この便りを書いています。




 おかげさまで、去る12月10日。
 クリスマス恒例の音楽と朗読で綴るクリスマスコンサート「大切なものは目にみえないⅧ」
を、無事開催することが出来ました。
 以下は、その時のプログラムに載せた感謝のことばです。

     今年は、気候も、社会情勢も不安感ばかりでしたが、
     今こうしてお目にかかることが出来、
     本当に倖せ! いつもお支え頂きまして、
     誠にありがとうございます。

     「人生を登山にたとえると、下山するときが大事。
     登って行く時はいいけれど、下るときには、
     自分の心と、ちゃんとおりあいをつけていかなければいけない。
     それには、人とくらべないこと。かたくなにならず、軟らかく生きること」
     と、これは秋に亡くられた、アリス・谷村新司さんのことばです。
     本当にそうだと、深く心に染みました。

     今、年齢的にも、体力が下り真っ最中で、
     やりたい事と、やっておかなければならない事をふり分け。
     軟らかく生きるどころかもう必死で、気がつけば、心も身体も
     硬直化している時、
     ふとかけて頂いた「ひと言」
     大好きな「音楽」
     そして、あなたの「笑顔」は、
     心を溶かし、希望の光となってくれています。
     感謝は云いつくせません。

     ありがとうございます!
     メリー・クリスマス
     ご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。

                   2023年12月 クリスマス
                   主宰   今井登茂子  
                                  

 以上は、昨年の私の偽りないのない気持で、
 特に、「気候も社会情勢も、不安感ばかり」という心の中は、体調を崩すほどのもの
でした。
 個人的にも、身近な方々の訃報が続き、どうしても気力がアップ出来ませんでした。

 その中で行ったこのクリスマスコンサート。
 自分にとっても、生きる希望をつなぎとめる、大切なコンサートでもありましたので、
いろいろ、あれこれ、感じ、思うこと多く、谷村新司さんのことばは、身にしみました。




 今年に入り、中村メイコさん、八代亜紀さんと訃報が続き、その方の生き方が
紹介されるにつけ、「生涯現役」でいたい自分にとって、共感したり、ハッとしたりすることが
多い毎日を過ごしています。

 たとえば、八代さんが、周囲の人に
 「(自分の)歌がダメになったら遠慮なく云って」と伝え、自分を厳しく律していた。と云う事。
 晩年のインタビューでは、
 「皆さんが一枚一枚買って下さり、ヒットが生れるのだから、その幸せや楽しみを共有し
“ありがとうの交換”をしながら死んでいきたい」
 と覚悟を述べていた事。

 その一言ひと言が、身に沁みます。




 「生涯現役」を簡単に口にしてきたわけではありませんが、
いざ自分が高齢になってくると、そこでぶち当たる「現実」に、立ち往生もしばしばです。

 一番の大敵は、私の場合は「体力」・
 とにかく、ガタガタ落下していきます。
 昨日などは、片づけもので同じ姿勢の動作を少し続けていたら、夜中に右手右肩が
痛くて眠れなくなり、ベタベタ湿布を貼って、落込みました。
 5000歩ウォーキング中、2度はベンチで休みますし、
 階段の昇り降りは、手すりがないと恐くてとてもムリ。
 今年の夏、長崎での朗読を、キッチリ立ったまま行いたくて、あれこれトレーニングしたり
…… いや、やっぱりよろめくからムリだ、と迷ったり……。

 人生の最終楽章の今、なにを、どう考えて生きて行くかが、日々、自分に問いかけている
毎日なのです。





 で、その中で、自分にハッパをかけ、気分も新たにと考え、思い切って
キッチン・リフォームを決めました。



 今住んでいる此処は、44年前に入居し、キッチンだけでなく、他のどこもイメージチェンジ
していません。
 特にキッチンは、昔の台所そのもの。
 隅っこで、壁に向ってお皿を洗う、と云うスタイルですが、これを、出来る限り、今風の
オープンスタイルに致しまーす!
 今月末には出来上がる予定。
 すごく楽しみです。

 実はこの計画を口にしたら、意外にも、周囲のみんなが、「すごく良いと思う!」とか
「最高よ グッドアイディア!」と喜んでくれて、更に背中を押されました。
 と云ってもね、私自身大したお料理を作ることは、もうあまりないと思うけど、発想の転換
で、このオープンスペースで、みんなに作ってもらって、楽しく集まろう! と、ワクワクして
います。
 そう、これ、発展的終活ですよね。きっと。




  ー さびしさに 宿を立ち出てなかむれば
         いづくもおなじ 秋の夕暮 ー
                     (百人一首)
 いつも私の心の中に在る一句です。 ……寂しがり屋だと云うこと、自分が一番よく
知っています。
 だから、その分夢中で「元気」に手を出すのかもしれません。

 あなたの「元気」であることを心から祈っております。

                                            2024年 1月
                                            今井登茂子
                                          
                                                    
   ※ 次回「季節のたより」は、3月1日に更新致します。




                                       
NEWS

平和音楽朗読会につきまして

      ご来場いただきありがとうございました。

  会場: カトリック城山教会 (長崎県長崎市若草町6-5)
  日程:2023年8月5日土曜
  


新刊のご案内

   さりげなく品と気づかいが伝わる
   「ちょい足し ことば帳」    ¥1,650

       今井登茂子著
       (朝日新聞出版)
              只今発売中!